第612条は、外国主体の代理人に対する登録義務の内容および手続を定める中核規定である。
第612条 登録義務
(a) 提出;内容
いかなる者も、本条(a)項および(b)項の定めるところにより要求される登録申請書およびその補充書を、真実かつ完全な内容で司法長官に提出していない限り、または本サブチャプターの規定に基づき登録義務の免除を受けていない限り、外国主体の代理人として行為してはならない。
以下に別段の定めがある場合を除き、外国主体の代理人となったすべての者は、その後10日以内に、司法長官の定める様式により、宣誓の上、登録申請書を正副2通で司法長官に提出しなければならない。
外国主体の代理人による登録申請書提出義務は、その者が当該代理人となった日から10日を経過した後も日々継続し、当該地位の終了は、当該者が外国主体の代理人であった期間についての登録申請書提出義務を免れさせるものではない。
登録申請書には、次に掲げる事項を含めなければならず、これらは本サブチャプターの目的上、重要事項とみなされる。
(1) 登録者の氏名、主たる事業所の所在地、ならびに合衆国内外のすべてのその他の事業所の所在地、およびすべての住所(存在する場合)
(2) 登録者の地位;個人である場合には国籍;パートナーシップである場合には、各構成員の氏名、住所および国籍、ならびに共同事業契約書の真正かつ完全な写し;団体、法人、組織またはその他の個人の結合体である場合には、各取締役および役員、ならびに取締役または役員の職務を行う者の氏名、住所および国籍、ならびに定款、設立証書、規約、憲章および内規並びにそれらの改正の真正かつ完全な写し;さらに、その組織、権限および目的に関するその他すべての文書の写しおよび口頭合意の条件の陳述、ならびに所有および支配に関する陳述
(3) 登録者の事業の性質に関する包括的な陳述;登録者の従業員の完全な一覧および各人の業務内容に関する陳述;登録者が代理し、代理することを引き受け、または代理すると称し、または代理することに合意したすべての外国主体の名称および住所;各外国主体の事業または活動の性質、ならびに当該外国主体が自然人でない場合には、その所有および支配に関する陳述;さらに、各外国主体が、外国政府、外国政党または他の外国主体により、全部または一部について監督、指示、所有、支配、資金供給または補助を受けている程度
(4) 各書面による契約の写しおよび各口頭契約の条件(それらのすべての変更を含む)、または契約が存在しない場合には、登録者が外国主体の代理人であるに至ったすべての事情の完全な陳述;各契約の履行の性質および方法、ならびに登録者が外国主体の代理人として行っているまたは行う予定の活動の包括的な陳述(政治的活動に該当するものについては詳細な陳述を含む)
(5) 登録者が過去60日間に各外国主体から報酬として、または支出のため、もしくはその他の理由により受領した寄附、収入、金銭または有価物の性質および額(存在する場合)、ならびに各支払の形態、時期および支払者
(6) 登録者が自己または外国主体以外の者のために行っている、行うことを引き受けている、または行うと称している活動であって本サブチャプターに基づき登録を要するものの詳細な陳述(政治的活動に該当するものについては詳細な陳述を含む)
(7) 登録者が外国主体以外の者のために行為している、行為すると称している、または行為することに合意した者の氏名、事業所および住所、ならびに個人である場合には国籍;当該者が外国政府、外国政党または他の外国主体により監督、指示、所有、支配、資金供給または補助を受けている程度;および登録者が過去60日間に当該者から受領した寄附、収入、金銭または有価物の性質および額(第(6)号に係る活動に関連するもの)、ならびに各支払の形態、時期および支払者
(8) 登録者が過去60日間において、本サブチャプターに基づき登録を要する活動の遂行またはこれに関連して、外国主体の代理人として、または自己もしくは他者のために支出しまたは処分した金銭その他の有価物の詳細な陳述、または当該外国主体の代理人となることに関連するいかなる活動に関して支出しまたは処分した金銭その他の有価物の詳細な陳述、ならびに当該期間中に行った選挙に関連する寄附(合衆国法第18編第613条により禁止されるものを除く)の詳細な陳述
(9) 各書面による契約の写しおよび各口頭契約の条件(すべての変更を含む)、または契約が存在しない場合には、登録者が自己のため、外国主体のため、または外国主体以外の者のために、本サブチャプターに基づき登録を要する活動を行っている、行うことを引き受けている、または行うと称しているに至ったすべての事情の完全な陳述
(10) 国家安全保障および公共の利益に十分配慮した上で、本サブチャプターの目的に関連するとして司法長官が随時要求するその他の陳述、情報または文書
(11) 登録申請書および補充書の記載ならびにこれに添付された文書の写しが誤解を招かないものとなるようにするために必要な追加の陳述および文書の写し
(b) 補充書;提出期間
登録申請書を提出した外国主体の代理人は、その提出後の各6か月期間の終了後30日以内に、司法長官の定める様式により、宣誓の上、補充書を提出しなければならない。
当該補充書には、国家安全保障および公共の利益に十分配慮した上で、司法長官が必要と認める当該6か月期間に関する事項を記載し、本条に基づく情報が当該期間について正確、完全かつ最新のものとなるようにしなければならない。
また、(a)項(3)、(4)、(6)および(9)号に関する情報について変更があった場合には、登録者は当該変更の日から10日以内に司法長官に通知しなければならない。
さらに、司法長官は、本サブチャプターの目的を達成するため必要と認める場合には、特定の事案において、補充書の提出を、提供されるべき情報の全部または一部について、より頻繁な間隔で要求することができる。
(c) 宣誓による作成
登録申請書および補充書は、次の方法により宣誓の上作成されなければならない。
個人である場合には本人、パートナーシップである場合にはその構成員の過半数、個人またはパートナーシップ以外の者である場合には、その役員または役員の職務を行う者の過半数、または取締役もしくはその職務を行う者の過半数(存在する場合)がこれを行う。
(d) 提出の効果
登録申請書または補充書の提出は、本サブチャプターおよびこれに基づく規則の完全な遵守を意味するものではなく、また司法長官が当該登録申請書または補充書の内容の当否についていかなる判断を行ったことを示すものでもない。
さらに、提出期限までに登録申請書または補充書を提出しないこと、重要な事実について故意に虚偽の記載をすること、記載すべき重要な事実を故意に記載しないこと、または登録申請書および補充書の記載ならびにこれに添付された文書の写しが誤解を招かないものとなるようにするために必要な重要な事実または重要な文書の写しを故意に記載せずもしくは添付しないことについて、本サブチャプターの定めるところにより訴追されることを妨げるものではない。
(e) 参照による援用
本サブチャプターの規定に基づき登録を要する外国主体の代理人が、これに先立ち合衆国法第18編第2386条の規定に基づき司法長官に登録している場合には、司法長官は、不適切な重複を排除するため、当該代理人が同条の規定に基づき既に提出した情報または文書の全部または一部を、本条に基づき提出される登録申請書または補充書において参照により援用することを許可することができる。
(f) 免除
司法長官は、規則により、次に掲げる者について、登録義務または本条に基づき要求される情報の全部または一部の提供義務を免除することができる。
(1) 本サブチャプターに基づき外国主体の代理人が提出した登録申請書において、パートナー、役員、取締役または従業員として記載されている者
(2) 外国主体の代理人
ただし、当該者の職務または活動の性質に照らし、国家安全保障および公共の利益に十分配慮した上で、当該登録または情報提供が本サブチャプターの目的を達成するために必要でないと司法長官が認める場合に限る。
(g) 電子提出
本条に基づき提出を要する登録申請書または補充書は、司法長官が要求するその他の形式に加えて、電子形式により提出されなければならない。