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ロビー活動(ロビイング)とビジネス

ビジネスを行う当事者の企業にとってロビー活動はどんな意味があるのでしょうか。

法律や規制による影響を緩和するため

守りのロビイング(新たな規制のから企業を守るロビイング)

国の作ったの法律や規制によって企業が受けるダメージを緩和するためにロビイングが用いられることもあります。

新たな規制が設けられると、たとえそれが公共の目的のためであっても、関連するビジネスは多くな影響を受けることがあります。 新たな規制が導入されようとしている場合、企業はロビイングによりその内容や適用範囲について政府と対話します。そして、コミュニケーションを通じてお互いの「譲れるところ」と「譲れないところ」を明確にさせた上で、規制の目的を没却しない例外規定を挿入する等、自社の利益を守るための柔軟な対応を求めることがあります。

これは、いわば「守り」のロビイングといえるでしょう。

攻めのロビイング(新規事業の障害を取り除くためのロビイング)

ロビイングは、新規事業の妨げとなるような古い硬直化した規制がある場合に、これを取り除くのに用いられることがあります。

新しいテクノロジーを使った新しいビジネスを立ち上げようとする場合に、それまでにあった規制が障害となることがありまます。これまでのイノベーション、たとえば携帯電話・自動運転・ドローン輸送・再生医療や新薬の投与等、これらは規制との闘いを経て。 こういった新規事業を世の中で実現するためにも、ロビイングは重要な役割を担います。

このように、企業は新たなビジネスチャンスを創出するためにロビイングを行います。政府の支援や政策変更を通じて、新たな市場への進出や投資の促進、特定のプロジェクトや産業の育成などを目指す「攻め」のロビイングといえます。

ビジネス環境を守るため

リスク管理と情報収集

企業はロビイングを通じて政府の意図や動向を把握し、リスク管理や戦略立案に活用するための情報収集を行います。 政府の政策や規制の変化は企業にとって重要なリスク要素となり得ます。企業が自身の利益を守り成長しつづけるためには、政府との関係を築き必要な情報が適時に入ってくる態勢が必要です。 そのためにも、平時からのロビイングが必要なのです。

業界全体の発展と連携利益と競争力を確保するため

企業は、業界団体や関連組織と連携し、業界全体の発展を図るためにロビイングを行うこともあります。業界全体に共通する利益や課題に対して政府と対話し、業界の成長や競争力向上のための環境を整備するのです。 ロビイングを行うことにより、政府の政策や規制の改革を促せば、業界にとって有利な環境を作ることができます。それにより、業界全体としての成長や利益の確保が見込めるのです。

グローバル競争に勝つため

海外での熾烈な企業間競争に置いていかれないためにも、日本企業はロビイングを積極的に行う必要があります。 外国主導で日本企業にとって不利なルールができてしまうと、日本のビジネスは競争上不利多立場に立たされることになります。日本国内のみならず、海外の政府や国際機関などへ直接働きかけを行うなどして、フェアなルール作りを目指す必要があるのです。 自社にとってメリットとなる共通ルールをどれだけ早く策定できるかが、グローバルビジネスを勝ち抜くうえでは重要となってくるでしょう。日本企業がグローバル競争から取り残されないためにも、ロビイングは大変重要なのです。

グローバル化が進む中で、あらゆる企業が国際的なルールと無関係ではいられない。どれだけ技術力を持った会社でも、ルール次第では経営難に追い込まれることがある。だからこの時代において、ロビーをやらないという選択肢はありえない。

引用元:藤井敏彦、岩本隆『ロビイングのバイブル』(プレジデント社)p.69